2012年12月17日

神去なあなあ夜話

三浦しをん『神去なあなあ夜話』(徳間書店)

神去なあなあ夜話 [単行本] / 三浦しをん (著); 徳間書店 (刊)

久しぶりに、誰を書こうかと思ったら
やはり三浦しをんになってしまいました。

なんといっても、今、
アブラのりのりの人じゃないでしょうか。

これは『神去なあなあ日常』の続編で
お得意の職業もの。
杣人(そまびと)の生活を、
彼女独特の目線でとらえた作品。

今までも、
便利屋、狂言師、辞書編集者など
様々な仕事を持つ人々を主人公にしている三浦作品なのだけど、
近頃、ちょっと気が付いたことがありました。

それは、どうやら、
彼女は仕事の描写が大切なのではなく
「働く」という行為に思いをのせているのではないか?
ということ。

彼女の小説の読後感が爽やかなのは、
無作為の「働く」という行動に、
自分も共感させられずにいられない
ダマシ上手のせいでしょう。

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2012年04月12日

銭の戦争

波多野 聖『銭の戦争』(ハルキ文庫)

銭の戦争 第1巻 魔王誕生 [文庫] / 波多野 聖 (著); 角川春樹事務所 (刊)

株の相場師をモデルにした小説は
一昔前に大流行しました。

でも、それは、
庶民の生活を舞台にした成り上り自伝。

ところが、この本の世界は、
明治・大正という時代の、
国際金融、政治、
戦争をもまき込んだ
スケールの大きさが、魅力。

いかにも、ハルキ事務所の新人
といった妖しげで、
アップテンポな展開もいい。

シリーズものとして、
早く次回を期待される!!


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2012年02月13日

モーニングサービス

三田 完『モーニングサービス』(新潮社)

モーニングサービス [単行本] / 三田 完 (著); 新潮社 (刊)


いいお話です。
いい小説というのではなく
いいお話なんです。

浅草の古びた喫茶店「カサブランカ」に集う
ワケありの客達の人間模様が、
ごく淡々と描かれるだけ。

鈴八節の師匠、
すき焼屋のおやじ、
性同一性障害の医大生、
泡姫、
子持ちの芸者。

問題だらけの人生を生きる
若者から老人までのエピソード集。

なりより、
説教くさくなく描かれているのは、
舞台が、浅草という、
今ではセピア色の世界だからでしょうか。

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